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ケンパ・ラーニング・コミュニティ協会

ケンパ・ラーニング・コミュニティ協会
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所定就労時間の短縮を図り、職員の生活を守る

ケンパ・ラーニング・コミュニティ協会 
理事長 和久津 肇

「このままではいけない」危機感を与えた若手職員の声

私共のような保育業界は、強いパッションを持った方が集まりやすい業界です。“子どもが好き”という強い思いを持って入職される方が多い反面、「子どもたちの明日のために何かを用意してあげたい」一心で、残業が当たり前になってしまうことも多々あります。若いうちは問題ないかもしれませんが、家庭と仕事の両立をするとなると、この働き方を続けることは困難になるでしょう。
 
弊協会の場合、平成24年度には離職率は26%に達しました。保育園には翌年も子どもたちが通うため、職員の離職は保育の連続性にも大きな影響を与えてしまいます。また、ある若手職員から「パートの〇〇先生のようになりたい」という声が上がりました。当時は、常勤職員が通常の保育に加えて事務や環境整備作業を行い、パート職員は通常の保育のみという状況。常勤職員に事務作業が偏った結果、就業継続が困難になったのです。
 
それを受け、平成26年に全職員の声を拾い上げる事を目的にCSアンケートを実施しました。アンケートの結果、自分の職務にやりがいを感じている職員は90%と高く、働きがいを感じながら保育に取り組んでいたことが見て取れます。一方で「家庭を持った時には今と同じ働き方ができない。パートになるしかない。」と若手職員が一抹の不安を抱えていることも判明しました。
 
ここを課題に感じた私は、所定就労時間の短縮を進めることを決意しました。時短に向けて様々な対策を講じた結果、平成24年度当時は年間2064時間だった所定就労時間を、令和2年度現在においては年間1715時間までに短縮することに成功しています。

ケンパ・ラーニング・コミュニティ協会
ポイント

保育業界は同調圧力が強く見受けられる場合があります。そこで読書感想文を発表し、それに対して共感した部分を話し合う“ビブリオセラピー”を取り入れ、若手職員がベテラン職員に臆することなく意見できる環境を整えられたそうです。

職員の熱意はそのまま所定就労時間の短縮を目指す

しかし、時短実現までの道のりはそう簡単なものではありませんでした。まず着手したのは、カードで出勤時間が記録されるような勤怠管理の機械化や保育帳票のICT化の導入。これらを取り入れることで、無駄な工数を省いてきました。

さらに、催事の見直しにも着手しました。上段で述べた通り、職員の子どもに対する思いは非常に強く、時間を惜しまず準備に没頭する姿も見受けられます。職員たちがそれほど熱心に力を注いでいる行事計画に、運営側が手を出すのにはもちろん抵抗がありました。しかし、職員たちの将来を考えると就労時間の短縮は実現しなくてはなりません。催事の回数自体は変更させずに行事の実施方法を見直し、準備作業の合理化など、少しずつ対策を講じてきました。そして、常勤職員に偏っていた周辺業務を「職能」「職務」別に整理し、パート職員にも振り分けることで、常勤職員の所定就労時間を短縮することに成功しました。
 
これらの積み重ねにより、離職率は10%を切るまでに低下しました。さらに産休・育休からの復職率は100%となり、子育てと仕事を両立して活躍する職員が増えています。子どもに対する熱意は保育現場では必須の条件ですが、それを継続できなければ、職員の満足度の向上はもちろん、中長期的に人財の「質」を確保することは難しくなるでしょう。職員がアンケートなどで声を上げてくれたことにより、私たちも職員の本音に気づき、迅速な対応ができたと思っています。

ケンパ・ラーニング・コミュニティ協会
ポイント

年間245時間を事務・準備作業にあてる就業時間と定め、保育実践時間と区分けすることで、メリハリをつけて仕事ができるようになったそうです。催事の実施方法は変更しても、動画配信サイトでダンスや手遊びの配信をするなど新たな方法を取り入れ、「子どもたちにとってより良いなにか」を常に求める職員の意欲的な姿が見られるようになったと話してくれました。


直接顔を合わせられなくても、対話の機会は大切に

保育の質を高めるためには、職員が多様な視点を持って「対話」する事が何よりも大切です。これまで、「対話」の時間と機会の拡大を進めると同時に、Web会議システムの導入を行ってきました。導入以降は、時間的制約のあるパート職員も会議などに参加する機会が増えたように思います。しかし、それと同時に、直接顔を合わせる機会が減少したことも事実です。毎年、全園の職員が一堂に会す研修会は職員が楽しみにしている機会であるだけに、直接顔を合わせられないことに心苦しさも感じます。私が研修を行う際も、画面上で資料共有をしてしまうと職員の表情を確認できず、しっかりと伝わっているか不安を覚えます。場所を問わずに運用できるという便利さがある反面、Web会議システムで完結できない研修や行事に対する改善策を見つけることが急務です。今後はこの部分についても考慮して、対話の機会を増やせるよう取り組んでまいります。
 
私共は外国籍職員を常勤職員として採用し、さらには新卒での障害者雇用の開始など、組織構成の多様さを強みとしています。そのため、保育に対する考えも十人十色です。保育の業界を志される皆様は、「子どもが好き」という思いを強く持たれていると思います。入職後はご自身のその気持ちを埋没させずに、表現し続けて保育に励んでほしいですね。

ケンパ・ラーニング・コミュニティ協会
ポイント

「個」を見ることを大事にしているケンパ・ラーニング・コミュニティ協会。従来の、大人主体で子どもが客体のステレオタイプな教育ではなく、子どもの「こうなりたい」という主体的な思いを、大人が具現化する教育が大事だと語ってくれました。


和久津 肇 プロフィール

1962年2月12日生まれ。1984年損害保険会社で営業職を経験。自らが父親になることを機に、1990年10月にケンパ・ラーニング・コミュニティ協会の活動を開始。1999年10月NPOへ改組。休日はドラマや映画鑑賞、庭の草むしりに没頭、奥さんとランチを食べに出かけるなど幅広い趣味を持つ。月に一度は大学時代の友人たちとゴルフを楽しんでいる。好きな言葉は「桃李もの言わざれど下自ら蹊を成す」。

一人ひとりの「その人(個)らしさ」の育ちを応援
少人数制、家庭的な保育、グローバルな文化体験をとりいれた保育所を運営するNPO法人。異文化を大切にしながら、さまざまな違いを認め合い助け合う保育を実施しています。

会社概要

設立
1999年10月15日
住所
東京都三鷹市井の頭2-14-6
TEL
0422-49-2770
事業内容
・チャイルドケアセンター運営
・第二種福祉事業 認可保育所の運営
・チャイルドケア・サポーター養成
・チャイルドケア・サポーター配置
・コンサルテーション:チャイルドケアセンター運営指導/教材開発/調査・分析

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所定就労時間の短縮を図り、職員の生活を守る

ケンパ・ラーニング・コミュニティ協会 
理事長 和久津 肇

「このままではいけない」危機感を与えた若手職員の声

私共のような保育業界は、強いパッションを持った方が集まりやすい業界です。“子どもが好き”という強い思いを持って入職される方が多い反面、「子どもたちの明日のために何かを用意してあげたい」一心で、残業が当たり前になってしまうことも多々あります。若いうちは問題ないかもしれませんが、家庭と仕事の両立をするとなると、この働き方を続けることは困難になるでしょう。
 
弊協会の場合、平成24年度には離職率は26%に達しました。保育園には翌年も子どもたちが通うため、職員の離職は保育の連続性にも大きな影響を与えてしまいます。また、ある若手職員から「パートの〇〇先生のようになりたい」という声が上がりました。当時は、常勤職員が通常の保育に加えて事務や環境整備作業を行い、パート職員は通常の保育のみという状況。常勤職員に事務作業が偏った結果、就業継続が困難になったのです。
 
それを受け、平成26年に全職員の声を拾い上げる事を目的にCSアンケートを実施しました。アンケートの結果、自分の職務にやりがいを感じている職員は90%と高く、働きがいを感じながら保育に取り組んでいたことが見て取れます。一方で「家庭を持った時には今と同じ働き方ができない。パートになるしかない。」と若手職員が一抹の不安を抱えていることも判明しました。
 
ここを課題に感じた私は、所定就労時間の短縮を進めることを決意しました。時短に向けて様々な対策を講じた結果、平成24年度当時は年間2064時間だった所定就労時間を、令和2年度現在においては年間1715時間までに短縮することに成功しています。

ケンパ・ラーニング・コミュニティ協会
ポイント

保育業界は同調圧力が強く見受けられる場合があります。そこで読書感想文を発表し、それに対して共感した部分を話し合う“ビブリオセラピー”を取り入れ、若手職員がベテラン職員に臆することなく意見できる環境を整えられたそうです。

職員の熱意はそのまま所定就労時間の短縮を目指す

しかし、時短実現までの道のりはそう簡単なものではありませんでした。まず着手したのは、カードで出勤時間が記録されるような勤怠管理の機械化や保育帳票のICT化の導入。これらを取り入れることで、無駄な工数を省いてきました。

さらに、催事の見直しにも着手しました。上段で述べた通り、職員の子どもに対する思いは非常に強く、時間を惜しまず準備に没頭する姿も見受けられます。職員たちがそれほど熱心に力を注いでいる行事計画に、運営側が手を出すのにはもちろん抵抗がありました。しかし、職員たちの将来を考えると就労時間の短縮は実現しなくてはなりません。催事の回数自体は変更させずに行事の実施方法を見直し、準備作業の合理化など、少しずつ対策を講じてきました。そして、常勤職員に偏っていた周辺業務を「職能」「職務」別に整理し、パート職員にも振り分けることで、常勤職員の所定就労時間を短縮することに成功しました。
 
これらの積み重ねにより、離職率は10%を切るまでに低下しました。さらに産休・育休からの復職率は100%となり、子育てと仕事を両立して活躍する職員が増えています。子どもに対する熱意は保育現場では必須の条件ですが、それを継続できなければ、職員の満足度の向上はもちろん、中長期的に人財の「質」を確保することは難しくなるでしょう。職員がアンケートなどで声を上げてくれたことにより、私たちも職員の本音に気づき、迅速な対応ができたと思っています。

ケンパ・ラーニング・コミュニティ協会
ポイント

年間245時間を事務・準備作業にあてる就業時間と定め、保育実践時間と区分けすることで、メリハリをつけて仕事ができるようになったそうです。催事の実施方法は変更しても、動画配信サイトでダンスや手遊びの配信をするなど新たな方法を取り入れ、「子どもたちにとってより良いなにか」を常に求める職員の意欲的な姿が見られるようになったと話してくれました。


直接顔を合わせられなくても、対話の機会は大切に

保育の質を高めるためには、職員が多様な視点を持って「対話」する事が何よりも大切です。これまで、「対話」の時間と機会の拡大を進めると同時に、Web会議システムの導入を行ってきました。導入以降は、時間的制約のあるパート職員も会議などに参加する機会が増えたように思います。しかし、それと同時に、直接顔を合わせる機会が減少したことも事実です。毎年、全園の職員が一堂に会す研修会は職員が楽しみにしている機会であるだけに、直接顔を合わせられないことに心苦しさも感じます。私が研修を行う際も、画面上で資料共有をしてしまうと職員の表情を確認できず、しっかりと伝わっているか不安を覚えます。場所を問わずに運用できるという便利さがある反面、Web会議システムで完結できない研修や行事に対する改善策を見つけることが急務です。今後はこの部分についても考慮して、対話の機会を増やせるよう取り組んでまいります。
 
私共は外国籍職員を常勤職員として採用し、さらには新卒での障害者雇用の開始など、組織構成の多様さを強みとしています。そのため、保育に対する考えも十人十色です。保育の業界を志される皆様は、「子どもが好き」という思いを強く持たれていると思います。入職後はご自身のその気持ちを埋没させずに、表現し続けて保育に励んでほしいですね。

ケンパ・ラーニング・コミュニティ協会
ポイント

「個」を見ることを大事にしているケンパ・ラーニング・コミュニティ協会。従来の、大人主体で子どもが客体のステレオタイプな教育ではなく、子どもの「こうなりたい」という主体的な思いを、大人が具現化する教育が大事だと語ってくれました。




和久津 肇 プロフィール

1962年2月12日生まれ。1984年損害保険会社で営業職を経験。自らが父親になることを機に、1990年10月にケンパ・ラーニング・コミュニティ協会の活動を開始。1999年10月NPOへ改組。休日はドラマや映画鑑賞、庭の草むしりに没頭、奥さんとランチを食べに出かけるなど幅広い趣味を持つ。月に一度は大学時代の友人たちとゴルフを楽しんでいる。好きな言葉は「桃李もの言わざれど下自ら蹊を成す」。

一人ひとりの「その人(個)らしさ」の育ちを応援
少人数制、家庭的な保育、グローバルな文化体験をとりいれた保育所を運営するNPO法人。異文化を大切にしながら、さまざまな違いを認め合い助け合う保育を実施しています。

会社概要

設立
1999年10月15日
住所
東京都三鷹市井の頭2-14-6
TEL
0422-49-2770
事業内容
・チャイルドケアセンター運営
・第二種福祉事業 認可保育所の運営
・チャイルドケア・サポーター養成
・チャイルドケア・サポーター配置
・コンサルテーション:チャイルドケアセンター運営指導/教材開発/調査・分析

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