一人ひとりの魅力を引き出し、活躍できるフィールドを作りつづける
株式会社ジンジブ代表取締役 佐々木 満秀
「良いメンバーしかいません。」社長が自信を持って言える理由
当社には、人間力が高く、魅力的なメンバーが揃っています。仕事に精を出す姿や熱い思いを持った人間が多く、社内の人間関係は非常に良好だと断言できます。もちろん、誰しも欠点はあるでしょう。しかし、人間力の高い人が集まる環境であれば、短所ではなく自然とその人の“良い部分”が洗練されていき、人間関係も良くなると考えています。
これだけ魅力的なメンバーが集まる理由は、当社が掲げている「人間力25」にあると考えています。これは、メンバーに求める姿や能力を25項目にまとめたもので、これらを記載した「フィロソフィーブック」を一人ひとりに配布しています。意識してほしい内容を形に残すことで、メンバーは自分をチェックする指標として何度も見返し、意識付けができるのです。
この「人間力25」は、立ち上げ当初の私の思いを反映したものです。経営者として、一緒に働くメンバーを幸せにしていくためにはどのような環境であるべきなのか、日々考えていました。幸せの感じ方は人それぞれです。給料や休みの多さで幸せを感じる人もいれば、福利厚生の充実さを一番に考える人もいます。しかし、それらは全て変動してしまうもの。これらを基準にしてしまうと、安定的な幸せを手に入れる事はむずかしいのではないか――。そこで導き出した答えが、「人間関係」でした。人間関係が良ければ仕事のやりがいを感じることも増え、それが業績にもつながるという考えに至りました。そして、その関係性を実現するために必要な人間力の高さを身に付けてもらえるよう、言語化したのです。


良いメンバー同士が惹かれ合うので、社内結婚が多いという株式会社ジンジブ。メンバーの魅力を語る佐々木社長からは、一人ひとりを大切に思う温かい気持ちを感じられました。
制度や取り組みを作っても、ベンチャー感は忘れずに
当社では、メンバーに気持ちよく働いてもらうために、定期的な面談を行なっています。この面談は、3ヶ月に一度、各部長がメンバーを評価するために導入したものですが、それだけが目的ではありません。本人の意向や課題をくみ取り、一人ひとりの求めている働き方を尊重する狙いもあります。当社では自主性を重んじているため、異動や転勤、昇進に関しては会社から強制することはありません。この面談でメンバーの希望をヒアリングし、その意見をなるべく尊重するようにしています。
他にも、勤務時間を自分で決定できるフレックス制度や在宅勤務などをはじめ、フレキシブルに対応できる制度も多く取り入れています。現在は8名のメンバーが在宅勤務を利用しています。これらの働きやすい環境は、世間でコンプライアンスが重要視されたタイミングで整備しました。メンバーは、このような制度や福利厚生が充実している方が、働きやすいと感じることも多いでしょう。しかし、それと同時に思い立ったらすぐに行動ができる“ベンチャー感”が減少しているのも事実。以前は飲み会や海外旅行を計画し、旅行前日は泊まり込みで仕事を終わらせることもありました。しかし、現在はそのような働き方が受け入れられにくくなり、私自身がメンバーと直接関わる機会も少なくなりつつあります。
そこで、最近では人事が主になり、仕事以外の時間でメンバーとコミュニケーションを取る機会を増やしています。たとえば、メンバーと定期的にランチに行き、仕事以外の会話も楽しみながら悩みがないかをヒアリングしています。人事が寄り添うことでメンバーの思いをくみ取り、現場の上司に相談しにくい事も解消できるようになりました。


社員のことを「メンバー」と呼ぶようにしている佐々木社長。社員だから、経営層だから、という上下関係を感じさせたくないという思いから、このように呼ばれているそうです。
若い世代だからこそ、あえて厳しい挑戦をして欲しい
全メンバーの満足度向上のために制度を増やしたいと思う反面、長い目で見た時の彼らの幸せを考えると、“働きやすさ”を与えすぎない事も大切です。当社には、若いメンバーが多く在籍しています。20代は体力もあり、あらゆる事に挑戦しやすい年代です。そのため、何事にも積極的に挑戦し、そして時には苦労や大変さを体験し、将来のための自己研鑽を積んで欲しいと願っています。時には、厳しい意見を言うことも多くあります。しかしそれは、家族のような存在だと思っているからこそ出てくる言葉です。
この思いが伝わらず、中には退職してしまう方もいます。それでも私はこの思いを持ち続けるとともに、現在注力している面談や、先輩社員からのフォローを強化していきます。そして、メンバーが立ち止まった時、すぐに相談できる距離の近さを今後もつくり続けていきたいと考えています。
当社は「世界一人間力高きパイオニアカンパニー」というビジョンを掲げ、世の中にない商材を提供しています。そのため、メンバーは試行錯誤を繰り返し、どうすれば商材の魅力が伝わるのかを考え続ける必要があります。時には壁にぶつかる事もあるでしょう。しかし、当社にしかない唯一無二のビジネスを扱える事をプラスに捉え、「日本を変える」という気持ちを持って楽しんでもらいたいです。


メンバーを自分の子どものように大切にしている佐々木社長。社長ご自身が20代の頃、多くの経験や苦労を重ねてこられたからこその“今”があります。その思いをメンバーに伝え、一人ひとりの「幸せ」への道を示されています。