「変わりたい」。その気持ちを受け止め成長を支えていく
株式会社3Backs代表取締役 三浦 尚記
部下の成長に思わず涙。毎月開催の表彰式
当社は、キャリア再生支援プロジェクト「REBIRTH LAB」の運営をしています。毎月のように社員が入社する当社では、毎月全社員が参加する決起総会を開催し、月の成果に対する表彰式や各月の新入社員の紹介を行なっています。これは「REBIRTH LAB」を開始した2017年から取り入れているもので、社員の成果をその都度表彰していきたいという思いから導入に踏み切りました。この表彰式では毎回、心を打たれる瞬間が繰り広げられています。以前、成果を出すまでに時間がかかってしまった社員がいました。彼は入社当初、コミュニケーションを取ることがあまり得意ではなく、私自身も彼を心配してしまうほどでした。案の定、順風満帆にいかない日々が続いていた彼ですが、その厳しさを乗り越え、ついに、表彰をされるまでに成長しました。そして、表彰の際には彼が一番お世話になった上司から、入社から今までの一連のエピソードを振り返る手紙が読み上げられました。私自身が知らなかった彼の努力を聞いたときは、感極まり思わず涙。毎月、多くの感動を生むこの表彰式は、全国の社員同士のコミュニケーションを深める機会にもなっています。
また、「女子会制度」という制度も設けております。これは月に一度、会社が費用を負担し女子会を行うものです。当社は男性が多く、女性はそれぞれが異なる部署に所属していることが多いため、普段の業務ではコミュニケーションを図る機会が多くありません。仕事をしていく上で、ひとつの部署で完結できるものは少ないと思っているので、部署の垣根を超えて時間を共有してもらうために導入しました。実際に、女性社員はこの制度を活用し定期的に女子会を行なっているようです。


その他にも、ボランティア休暇などの制度を設けています。これは、自分の興味があるボランティアを見つけた際に、希望を出して休むことができるものです。
オフィス内にまさかのテント?!雰囲気づくりでモチベーションを高める
より働きやすい環境を作るために、当社はオフィスのリニューアルにも力を入れています。オフィスの改装は過去にも何回か行っており、毎回リニューアルの度にテーマを決定しています。前回は「エンターテインメント」をテーマとし、オフィスに卓球台を設置していました。そして、2018年のリニューアルテーマは、「グランピング」。地下のオフィスには窓がないため、緑などの自然を使用することでリラックスしてもらいたいという思いから、このテーマを取り入れました。仕事以外の自然な会話も生まれるようにバーカウンターなども設置し、社員同士のコミュニケーションを図れるような工夫をしています。実際に、少ない人数を収容するテントなども設けているので、一人で集中したいときや少人数で話し合いたいときなど、目的ごとに使い分けられるようになりました。
席の指定はせずにフリーアドレスにしたこともあり、以前と比較しても役職や部署の垣根を超え、社員同士のコミュニケーションがより濃密なものになりました。私自身も、社内で社員と会話をすることが増えたかと思います。
また、当社ではお昼休憩の時間帯を決めていません。社員には「1時間半」という休憩時間を与えていますが、休憩のタイミングは各自のスケジュールで決定できるようにしています。休憩時間が決まっているとどんなに集中していても手が止まってしまい、逆に業務効率が下がることも考えられます。効率よく仕事を進めるために、自分のタイミングで休息できるというのは働きやすい環境づくりには欠かせません。1時間と30分を分けて利用することも可能なので、休み時間に銀行や病院に行くことができると社員の間では喜びの声があがっています。


社員との距離が近く、なかには三浦社長に恋愛相談をされる社員もいらっしゃるそう。風通しが良く、仕事以外のことも相談できるのは魅力のひとつです。
実績をつくり、どこでも活躍できる存在に
社員との距離が近いからこそ、出てくる課題もあります。規模が大きくなるにつれて、各社員からの情報共有を私がどこまで管理するべきか、検討する必要が出てきました。最近では各部署に任せている面もあるため、今後はどこまでの情報を吸い上げるかを決め、適宜精査をしながら、ルールを設定していきます。
今後も、当社では「REBIRTH LAB」に在籍する研修生と、人事や総務などのバックオフィスの2つのパターンで採用をしていきます。研修生に求めているものは「現在と過去を認め、絶対に変わりたい」という強い覚悟です。実際に、過去の経験や自分自身の立ち位置にギャップが生じてしまい、自分を変えたいという思いを持っている方が多く入社しています。一方、バックオフィスの社員には各事業のフェーズにより条件は異なりますが、共通して求めているのは、彼らに向き合ってサポートができる思考やマインドを持っていることです。
新卒採用では学歴社会が根強く残っているのが現状です。しかし、中途採用では実績社会というものに変わっています。キャリアは実績さえあれば、何回でもやり直すことができます。その実績を出すまでは仕事の選択肢も狭く、一緒に働く人や上司を選ぶことができないかもしれません。しかし、若いうちに成果を出すことで、チャンスが増え、活躍のフィールドを広げることができます。
この世の中、学歴に自信がない方でも、大手企業やベンチャー企業で役職についている方は多くいます。まずは自分自身の可能性を信じ、功績を叩き出すことで未来を切り拓いていただきたいです。


現在、年間60名の研修生社員を採用している株式会社3Backs。今後も、800万円~1000万円のハイキャリア層の育成に向けた制度を取り入れていくようです。