社員と共に改善していく会社
マルクニ運送株式会社代表取締役 田中 教昌
給与、休日日数、希望休…まずは就業規則の改定から
「運送会社はブラック企業が多い」とよく揶揄されます。当社も昔はそのような企業の1社に数えられていたかもしれません。しかし社員が働きやすい環境作りを目指して就業規則を始め社内環境を徐々に改善。特に給与制度や休日日数を大幅に見直してきました。
給与制度面では、歩合制から固定制へ改定。給与歩合制だった頃は、業務の繁忙期にはそれなりの給与額を得られる反面、大型連休が絡んで稼働日数が少ない時期になると給与額は減ってしまうこともありました。そのような給与制度では働く側としても大変な思いをするでしょうし、実際に不平不満を生む要因にもなっていました。給与制度の改定により社員たちの収入額が保障されたことで、安心感を抱きながら働いている姿が見受けられます。
また休日日数の見直しでは、代休取得の徹底を実施しました。当社は日曜・祝日が定休日なのですが、業務の特性上、やむを得ず休日出勤をお願いすることもあります。その際、平日に必ず代休を取得するように徹底して、休日出勤手当を支給するようにしています。また、「希望休制度」も新たに導入。月1度、定休日以外の日を自由に選んで休めるようにして、休日日数の増加を図っています。(当社年間カレンダーによる)


「2019年4月に施行される有給取得義務化にも積極的に取り組んで当たり前」とおっしゃる田中社長。社員の働きやすさの向上に“待ったなし!”です。
離職率が激減 働きやすさの向上がもたらした恩恵
働きやすい環境づくりを目指した取り組みは、給与制度や休日日数の見直しだけではありません。たとえば、仕事が早く終われば、定時時間前であっても退勤可能にしています。早く退社できる従業員にはこちらから帰宅を促し、プライベートの時間をなるべく多く確保できるように努めています。
社員満足度が高まる職場づくりを考えた時、給料や休みの多さ、労働時間の短縮は切っても切り離せないものだと思います。まずは給与と休日をしっかりと確保できるように制度の見直しに着手。社会保険労務士を交えながら様々なアイデアを出し合い、最初から完璧を求めずに必要に応じて改善を重ねてきた結果、最近になって今の制度のかたちができあがりました。
こうした取り組みにより、今では離職率も格段に減少しました。働きやすい環境づくりの取り組みは、社員満足度の向上に着実に結びついていると実感しています。また、評価制度を新たに実施する予定です。社員としての指標、自分の成長を見えるようにして、マルクニ運送の社員として向上心をもてる仕組みづくりを実施します。


「現場の声をもとに職場環境を改善するのも当社の特色です」と語る田中社長。業務マニュアルについても”現場の声”を基に、常に改善し続けています。
福利厚生の充実 社員一人ひとりへの感謝をカタチに
今後、社員の仕事のやりがいをさらに高めていくために、福利厚生を充実させたいという想いがあります。
現在は社員と社員の家族に日ごろの感謝の思いを伝えることができるようなイベントを作りたいと思います。
また、社員のお子様が小学・中学・高校に入学する際には“お祝い金”を渡したり、社員の誕生日にプレゼントを贈ったりしています。1年間無事故だった社員を表彰するなど、感謝の気持ちを伝えられる制度を導入しています。
会社が求める社員像
会社の行動理念でもある“利他的に行動できる人”に共感できる人が増えることも大きな課題のひとつです。自己中心的ではなく、他人の利益のために働ける人が大勢いる職場は必然的に働きやすい職場になります。そして、“利他”が会社全体の空気感になります。すると当社で働く社員だけでなく、お客様からも「マルクニ運送で働く人たちと一緒に仕事がしたい」と思っていただけるはずです。“利他的に行動できる人”の育成はこれからも注力し続けていきたいですね。


一緒に働きたい人物像は、自分以外の人のために働ける人。「思いやりのある行動をしてくれる方にぜひ入社してほしいですね」と“利他”に共感できる人材を求めています。