若手社員の意欲と可能性を引き出し、建設業界の活性化へ
株式会社エナ・デザインコンサルタント建築業界へ新たな風を 「技術力」と「人間力」で質の高いサービスを提供
増子:石川とは最初に勤めていた会社で知り合いました。お互いに独立願望を持っており、様々な人たちの応援や支えをいただいて2010年にエナ・デザインコンサルタントを設立しました。
石川:私は増子と同じ会社へ入社する以前は美容師として働いていました。サービス業を通じ、「お客様のために何ができるのか」を考えることの大切さを学びました。しかし、建築業界へ入社した際、「誰のために仕事をしているのか」という部分の不明確さに疑問を感じました。これまでの建築業界にはどこか閉鎖的なイメージがあり、特に若手を育てるといった感覚が他業界と比べて低く感じられました。サービス精神を大事にし、業界の未来を担う人材を育てたい。そのよう人たちが活躍できるような会社を作りたいと思い、起業を決意しました。
増子:新卒採用を大切にしているところにも、そのような想いが込められています。私たちは採用において、社員教育を行い、一からしっかりとした人間を育てていくということを大切にしています。
特に会社のミッションや社会人としての在り方などの教育には注力しており、毎年会社の基本方針である「経営計画書」という冊子を発行しています。また、経営における数字的な面や教育に関する方針を社員全員で共有し、より理解を深めていくために月1回の勉強会を設けています。今後も社員と一つひとつ話をし、人材を育てていかなければならないと思っています。
石川:業界的には技術力の習得が重視されている傾向にありますが、技術力とプラスアルファを遡及していかなければなりません。そのため、大きくわけて言うなれば、「技術力」と「人間力」が要になってくると思います。
そのような力を付けていくためにも、技術の他にも「社会人とは何か」「何のために技術を使うのか」という教育にも注力しています。
最近では、グループごとに「技術目標」や「人間目標」を定め、グループの結束を育んでいくはたらきを行ったり、中堅社員が主軸となって後輩たちをマネジメントしていくような仕組みなども取り入れています。


新卒採用に対する想いを語ってくださった増子社長。会社設立当初から人材育成に注力していらっしゃいます。現在の総務部の立ち上げも事務、経理業務だけではなく、教育面を強化していく目的も込められています。
若手社員が活躍できる会社へ 意欲を発揮できるステージづくり
石川:今年のテーマは「学ぶ」。社員一人ひとりが主体性を持って取り組むよう、社内で導入している勉強会も社員が講師となって行っています。
社員の成長は会社の成長とも直結していると思います。特に当社は若手社員が中心となっているので、彼らが成長していくほど、会社も成長していきます。
その一方で、毎年背伸びをしている感じが否めないところもあります。お客様から求められているものに対し、技術力にしても、お客様に提供していくサービスにしても、まだまだ不足しているところがあると実感しています。
増子:単純に経験値の差もあると思います。特にこれまで私たちが担当してきたお客様の案件に対して、入社3年目の社員が同じパフォーマンスができるかと言えば、やはり不足部分も出てきてしまいます。例えば、お客様とのコミュニケーションひとつ取っても、お客様が欲している一言が提供できない、そういった小さな差もあると思います。
しかし、実際に現場に出てトライしてみないとわからないこともたくさんあります。特にお客様の生の声を聞くことは、机に向かって学ぶよりも多くのことを学ぶことができます。
石川:そうですね。就活生と話をしていると「色々な仕事をやってみたい」「すぐに任せてもらえるところが魅力」だと言ってくれます。もっと自分の価値を生かし、可能性を広げていきたいというのは、本人の希望であり、私たちの願いでもあります。
その一方で、少なからずお客様にご迷惑がかかってしまうことがあるのも否めません。しかし、お客様を大切にする気持ちに変わりはありませんので、不足部分はベテラン社員がしっかりフォローをし、フェーズを変えながら活躍できる場を作っていきたいと考えています。
増子:間違いや足りない部分を指摘してくださるお客様は“宝”だと思います。やはり現場で学ぶチャンスを作っていかなければ人材も育っていきませんし、業界も繁栄していけません。もしかしたら、他社と比較するとかなり早い段階で色々な部分にトライさせてしまっているところもあるかもしれませんが、積極的に挑戦できる人材を育てていきたいと考えています。


若手の力、可能性に注目されている石川社長。若手が活躍できるステージを提供していくことこそ、成長へと繋がり、建築業界の活性化へ繋がるとお話ししてくださりました。
まだ気づいていない自分の可能性を開花させる 自己発見と自己成長
増子:単純なところかもしれませんが、元気があり、素直で、礼儀があれば良いと思います。実社会やお客様が求めているものと、学生時代にどのような成績を収めてきたかはまったく別物です。そのギャップを素直に受け入れ、切磋琢磨することも大切です。また、仕事があること、一緒に頑張れる仲間がいることに対して感謝の気持ちを持てる方々と一緒に働いていきたいですね。
石川:私たちは「会社を成長させていきたい」という気持ちを強く持っています。その会社の成長を一緒に楽しんで欲しいと思っていますし、自分自身の成長も楽しんで欲しい。
社会人になれば、多くの時間を会社で過ごすこととなります。特に設計の仕事は朝から夜遅くまで行うこともありますので、その時間を楽しめないのはもったいない。
私は基本的にプラス思考なので、どんなに辛いことがあっても、それが自分の成長を促す試練だと思って臨んでいます。学生の方々にもそういう気持ちを持っていて欲しいですし、もし今持っていないのであれば、仕事を通して見つけて欲しいと思います。
増子:最近では安定志向や草食系など色々な言葉が飛び交っていますが、しっかりと喜怒哀楽を持ちながら働けるような、人間っぽさを持った人は魅力だと思います。
石川:実際、黙々と作業をすることが好きで、自分はコミュニケーションが苦手だと思い込んでいる人も少なくありません。しかし、それは単にコミュニケーションの場が少なかっただけ。業務上のことはもちろん、それ以外の部分でも人と関わったり、話したりする機会を増やすようにしています。そこで本人に変化が出てきたのなら、それをしっかりと評価する。そうすれば本人の自信にも繋がっていきます。
増子:当社ではコミュニケーションの場として、社員旅行やBBQ、親睦会として社内のカウンターを使ってお酒を飲んだり、バスケットボールやフットサルが月に1回は開催されます。このような企画も社員が自ら持ち寄って、リリースしてくれているので、良い環境できてきていると思います。
石川:昨年のハロウィンのときには社員が「ハロウィンパーティーをやろう!」と企画し、当日に仮装をしてきた社員もいましたね。少しおふざけができるようなフランクな環境をこれからも作っていきたいと思っています。


社内には卓球台やバーカウンターがあるなど、遊び心のあるオフィス。社員同士のコミュニケーションの場として活用されています。
増子 和治 プロフィール
平成12年4月 | セブテック建築研究所入社 |
平成22年3月 | 独立し、(株)エナ・デザインコンサルタントを設立 |
石川 賢一 プロフィール
平成14年3月 | セブテック建築研究所入社 |
平成22年3月 | 独立し、(株)エナ・デザインコンサルタントを設立 |